寒蘭の植替え方法TRANSPLANTING

 寒蘭の植替えは、原則として通年行うことができます。生育や根の状態を観察する観点から毎年行うのが良いでしょう。
 当店では、5月中旬から6月下旬に花が付かない株や小木で栽培中のものから始めています。それ以外のものは、8月中旬(お盆明け)より行っています。
 当店で行っている植替え方法・注意点を下記に列記・掲載しましたので参考にしてください。

1.用土は、地域の実情、栽培方法により異なりますが、当園では、乾きが速い混合白根土を使用しています。
2.肥料は、マグアンプ(大粒)、固形肥料は、バイオゴールドを使用し、4.5号鉢の場合、マグアンプ15〜20粒、バイオゴールドを3個くらい。
3.新芽及び新根に注意して行ってください。
4.根に合わせ鉢を選びます。一般的には4.5号〜5号が適しています。プラスチック鉢でも素焼き鉢でも、基本的には同じです。
5.根の消毒は、必ず行ってください。市販の殺菌剤やウィルス対策の消毒剤を使うのも良いです。
6.ハサミも消毒しておきます。
7.使用する用土は、鉢底用(大粒)、中粒、小粒の3種類を準備し、使用する前にふるいで粉等を落としてください。
8.大株になったものは、株分けする場合と芽出し用のバック木に分ける場合があります。
  株分けする場合は、新芽の出具合にもよりますが、両方に新芽を付けて分けることが望ましい。
  バック木を取る場合は、来年または再来年に葉が落ちるバルブを対象に分けます。
  植えつけは、通常と同じです。
  5月〜8月末までに分けたものは、11月または来年の5月頃までに新芽を付けます。
※ 植替え及び栽培に関する疑問点がありましたら、TEL・FAX・メールでお問い合わせください。

  大株になった寒蘭
@白いものが新根です。
 左右に2つ新芽があります。
A株元を持ち、新芽を両方に残し、2つに割る。
 このとき、新芽を傷めないように注意する。
B茶色く、すかすかになった根や腐った根を切り
 取る。
C新聞紙の上に分けた株を置き、殺菌剤を散布
 する。
D根に合わせて鉢を決める。
 4.5号か5号のプラスチック鉢がよいでしょう。
E鉢に底石を入れる。
 底石は、市販のもので構いません。
F鉢に株の高さを合わせる。
 このとき、バルブが鉢の中央付近にくるよう
 据える。
G中粒を入れていく。
H中粒を上から約3cmくらいまで入れる。
I小粒を入れる。
J手でたたく代わりに小さな金づちなどで軽く
 鉢をたたき、用土を安定させる。
K安定させた上にマグアンプを置く。
L固形肥料をその上に置く。
 4.5号鉢の場合、3個くらいが目安です。
 当店では、バイオゴールドを使用しています。
M小粒をバルブの真ん中くらいまで入れて、
 植替え完了です。